ltc-Serenata EP

ltc-Serenata EP(Ricky Tick RT20)

フィンランド、ヘルシンキのRicky Tickから発表されたイタリアのピアノトリオLTCのセカンド12インチシングル。日本で先行発売されたCD「A DIFFARENT VIEW」に収録されていたFrancy Boland/Jimmy Woodeのクラシック「Just Give Me Time」以外の「Serenata」「Visions Of Blue」の2曲は去年11月にローマで録音された新曲。ダンスフロアのためのジャズと銘打ってリリースされているが、ニコラ・コンテ・コンボのメンバーとしての顔も持つ彼らの音楽はItalian Jazzやclub Jazz、nu Jazzというよりも生粋の「モダンジャズ」だ。Baltic Seaを航海するヨットだろうか、ジャケット写真のモダニズム、その洗練されたバウハウス的な美しさはPietro Lussu(piano)、Pietro Ciancaglini(bass)、Lorenzo Tucci(drums)の3人からなるLTCのジャズを象徴している。こうしたアルバムを一日も早くプロデュースしたいと、ジャズミュージシャンと巡り会うのを予々思い続けているが、これくらいのジャズを演奏するスキルを持った若いプレイヤーはニッポンにも腐るほどいる。だけどこれほどのnu jazzやクラブジャズ的時代感覚を持ったオリジナルを作曲できるジャズミュージシャンはいない。そこが海外のジャズミュージシャンとニッポンのジャズミュージシャンの違いだ。可能なら音楽スキルと並はずれの感覚とカッコいいルックスを兼ね備えた次世代の若いジャズミュージシャンとの運命的出会いを待つことにしよう。それにしても美しいジャケットだ。

Produced by Pietro Lussu
Recorded and Mixed by Simone Satta at Diapason Studio,Rome
Additional Production on tracks A & B2 by Tuomas Kallio
Percussion by Abdissa "Mamba" Assefa on tracks A & B2
Mastered by Bo Kondren at Calyx Mastering,Berlin
Sleeve photo by Giovanni Rinaldi,Istockphoto/Design by Antti Eerikainen
Ricky-Tick records 2008

コメント ( 5 )

東山 聡 :

ltcもやはり先日のA New Beginingで初めて耳にしました。今nu jazzの中にあっていちばん聴きたいもののひとつですね。

ricky-tickから出ている作品は、どれもジャケットデザインが素晴らしいとは僕も感じていました。ここのオーナーでジャケットデザイン等手掛けている、アンチ エーリカイネンと言う人物にもすごく、興味があります。

阿木 譲 :

こうしたスタイリッシュでモダンなジャズは、なににも増して聴く側のセンスが問われる。例えば毎日の生活空間のなかで使うティーカップや部屋に置かれたファニチャーのデザインに、美意識的こだわりのない人間には無価値なものでしょう。紅茶を飲むにもカップによって味も変わるのだ。知人にFinn Jazzを否定している(レコードを買いもしないで情報だけは知ってる)ボクと同年代のウェブデザイナーがいるが、やはり彼の作るウェブデザインは聴いている音楽に似て古くてダサい。デザイナーやクリエイティヴな仕事をやっている人間なら、こうしたLTCの美しいジャケット・デザインやFinn Jazzに惹かれて当然なんだ。新しい音楽から聴こえてくるものは、サウンドだけじゃないんだ。

東山 聡 :

なんか耳が痛いですね(笑)紅茶を飲むにも、器によって味が変わるって、とても分かりやすい例えだと思います。今の時代そういったこだわりを持って生きていくのは、だんだん大変になって来ていて、僕のまわりでもそういった話をすると「なんで、そこまで」とよく言われます。美意識的こだわりって、とても大切な事だと思います。物作りをしている人間の端くれとして、肝にめいじておきます。

okamoto :

遅くなりましたがA New Beeginning、そして昨夜は色々な音楽を教えていただいてありがとうございます。すべて今僕たちがやろうとしていることにリンクする新鮮なものでした。
阿木さんの求めるようなアーティストにはおそらく程遠いですが(笑)、僕らなりのjazzを近いうちにnu thingsで、よろしくお願いします。

阿木 譲 :

OKAMOTOクン。コメントありがとう。聞くところによると、3月の土曜日にnu thingsでイヴェントをオーガナイズし出演するとのこと、若い20歳を越えたばかりのジャズミュージシャンで演奏するnu jazz的なジャズを楽しみにしてるよ。

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2008年01月28日 21:31 に投稿されたエントリーのページです。

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