THE NOSTALGIA 77 OCTET

幻想的でスピリチュアルな世界を描くイギリスならではのオブスキュア・ジャズ

THE NOSTALGIA 77 OCTET「WEAPONS OF JAZZ DESTRUCTION」(TRULP137)

イギリスの新興レーベルは数少なくなったが、それでもロンドンのTru Thoughtsレーベルの動向には注意をはらう必要がある。ロバート・ルイスとポール・ヨナスによってTru Thoughtsレーベルは1999年設立され、レーベルの名前の由来はヒップ・ホップ・クラシックでもあるピート・ロックの12インチ「Tru Master」からとられたものらしい。ロバート・ルイスのそのレーベルコンセプトは独創性、ソウル、音楽を押し進めようとする創造性、およびグッドフックだと言う。未来のQuincy Jonesと、Chaka Khan、Herbie Hancockたるアーティストを発掘するのがその目的だとも語っている。つい先日発売されたこのレーベルからのTHE QUANTIC ORCHESTRA「Tropidelico」(TRULP139)に続いてのリリースであるTHE NOSTALGIA 77 OCTET「Weapons Of Jazz Destruction」(TRULP137)は、Ben Lamdin率いるNostalgia 77 Octetの通算3枚目で、今春発表されたNostalgia 77での「Everything under the sun」でのジャズ・ヴォーカルを前面に押し出したアルバムを引き継ぎながら、より幻想的でスピリチュアルな世界を描き、イギリスならではのオブスキュア・ジャズを展開している。このアルバムによって初めて彼らの理想とする世界を構築した最高作と言えるだろう。それはMark Hanslipのテナーサックス、Trever Miresのトロンボーン、Jonny Spallのアルトサックスなど次世代ブリティッシュ・ジャズ・シーンを担うトップ・クラスと言ってもいい若手アーティストをフィーチャーしたプロデューサー兼ギタリストのBENEDIC LAMDINの手腕、成果だろう。こうしたオブスキュアなブリティッシュ・ジャズを聴いていると個人的には70年代のカンタベリー系ジャズ =プログレッシヴ・ロックから、再び30年の時を経てひとつの大きなサイクルを形成した感が拭えない。この20数年、ボクの音楽批評、活動の対象としていたどこかに消えてしまった40−30代の音楽ファンをもうそろそろ総括、淘汰、無視して、10-20代の若い音楽ファンに対して語るべき時期が来たような、そんな大きな世代交代の波が現実に押し寄せている気がしている。キミの知らないうちに時代はすっかり変わってしまっているよ。キミの若い頃、あんなに聴き狂っていた音楽、あれはキミにとっていったい何だったんだ?

http://www.tru-thoughts.co.uk/
http://www.nostalgia77.com

コメント ( 2 )

東山 聡 :

前回紹介されてた、Eeero Koivistoinenの様なリイシューものや、今回のノスタルジア77オクテット等の最新のものまで、最近欲しいレコードやCDが目白押しです。今月もStaffan Abeleen Quintetのアルバムも国内盤でリイシューされますね。お金がいくらあっても、足りないって感じです。

阿木 譲 :

STAFFAN ABELEEN QUINTET (スタファン・アベリーン) が60年代に発表した DOWNSTREAMとPERSEPOLISの2枚だけれど、スウェーデンを代表するクインテットと言われているけれど、良いのかな? PERSEPOLISは、古代ペルシャ王朝をテーマにした組曲のような作品というから、AGATHAのようなジャズかな?発売されたら一度聴いてみるよ。

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2007年11月30日 21:56 に投稿されたエントリーのページです。

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