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Fill every beat with something

メールやネットサーフィン用に10年以上も使っていたiMACが突然壊れたので(編集作業やレイアウトなどはいまでもG3を使っているが)、昨夜iMACの最新ヴァージョンのメモリーを最大限に増設したものを購入した。使い始めてまだ数時間しか経っていないが、すべてがオフィス用のWINDOWSに対応した環境下にあるのか、多くの動画はSTUFFIT EXPANDERなどの解凍ソフトやリアルプレイヤーを使ってもみれないし(まだちゃんとしたセットアップができていないからだろうと思うが)、デスクトップの下にレイアウトされたアイコンもダサイし、初期からのマックユーザーとしてはちょっと期待はずれの感は否めない。まあOSXじゃなきゃこれからは対応できないかと思って買ったのだが、なんのことはない、デスクワークは古いマックのほうがまだまだ使い勝手がいいかも。でも読み込みスピードの速さとフォントや画像などの美しさはみごとだと思う。まあ明日からこの新しいオモチャで色々遊んでゆっくりチェックしてみるよ。

WESTCOAST JAZZ-1.CONTEMPORARY RECORDS
50年代に隆盛を極めたウェストコースト・ジャズは、41年に結成されたスタンケントン楽団の意志を継ぐ個性派とオーソドックス派のグループに大別され、それはジェリー・マリガン、ブルーベック、チコ・ハミルトンの3グループと、ハワード・ラムゼイ、ショーティ・ロジャースの2派によって花ひらいたものだと言われている。西海岸のジャズにブルーノートなどのハードバップにみられるエモーショナルな部分は少ないが、白人中心、知性的、アレンジ尊重という形式主義に走ったそうした側面にボクは現在の北欧を核に表出してきたFinn Jazzやnu jazzに共通点をみてしまう。コンテンポラリー・レコードは51年にレスター・ケーニッヒによってロサンジェルスに設立されクールジャズやウェストコースト・ジャズを生んだ。勝手な解釈で間違っているかも知れないが、ヨーロッパのジャズや昨今のnu jazzの原点や共通点がここにあるとボクは思っている。

●MEL HENKE/DIG(CONTEMPORARY RECORDS C5001)
MEL HENKE(piano) BILL NEWMAN(guitar) BOB REED(bass) LOU SINGER(drums)
●MEL HENKE/NOW SPIN THIS!(CONTEMPORARY RECORDS C5003)
MEL HENKE(piano) BILL NEWMAN(guitar) BOB REED(bass) SHELLY MANNE/SAMMY WEISS(drums)
コンテンポラリー・レコードから55年にリリースされたMEL HENKE(piano)のこの2枚のアルバムはジャケットのクールさとモダンさにまず興味を持った。ここでの音楽はジャズではあるが現代音楽でもあると言えよう。彼の音楽を聴いて驚いたのは、センチメンタル・ジャニーなどの有名な曲も完璧なまでにオリジナルを破壊し、遊びながらアレンジし直し独特のクールなMEL HENKE世界を再構築している。50年代にも彼のような既製概念を破壊し常識を逸脱するジャズミュージシャンが存在していたんだな。これこそNEW CONCEPTION OF JAZZだ。97年にUS のSCAMPレーベルから"LA DOICE HENKE"を発表し、いまなおキャンピーな演奏ぶりをみせている。

●HAWARD RUMSEY'S LIGHTHOUSE ALL-STARS VOL.5/IN THE SOLO SPOTLIGHT(CONTEMPORARY RECORDS C 2515)
HOWARD RUMSEY・BUD SHANK・BOB COOPER・STAN LEVEY・CLAUDE WILLIAMSON・STU WILLIAMSON・BOB ENEVOLDSEN
ハワード・ラムゼイがハーモサ・ビーチにライトハウスという後にはジャズクラブになるコーヒーショップをオープンしさせたのが49年というから、この10インチ盤も54、55年頃発表されたものだろう。ジャケット写真は海岸の岩のうえに休む一羽の白いカモメ。それこそ西海岸の海からふくクールで爽やかな風に似たスィングジャズだ。ウェストコーストの見本のようなジャズである。
●THE ARRIVAL OF VICTOR FELDMAN(CONTEMPORARY RECORDS S7549)
VICTOR FELDMA(vibraharp/piano) SCOTT LA FARO(bass) STAN LEVEY(drums)
58年作。ヴァイブのクールで透明感ある音色は21世紀のこの時代のジャズにマッチしていて、恐らく再評価されるのも近いだろう。英国生まれのヴィクター・フェルドマン、このアルバムは今のところウェストコースト系ジャズではマイ・ベストに入っている作品。サイドBの"BEBOP"での超ハイスピードな曲展開はHARD SWING BOPでなんども使ったほど快適で気持ちいい。フィンランドのRICKY TICKから発売されたアルバム"ON THE SPOT"とこのアルバムがなぜかボクのなかでは共鳴している。

●HOWARD McGhee/MAGGIE'S BACK IN TOWN(CONTEMPORARY RECORDS S7596)
HOWARD McGHEE(trumpet) PHINEAS NEWBORN,JR(piano) LEROY VINNEGAR(bass) SHELLY MANNE(drums)
BEBOPジャズ・トランペッター。このアルバム発表以前の彼はジャケットにみられるような健康的な西海岸の太陽を浴びるヒューマニズム溢れたイメージはなく、チョイ悪男のダンディズムのイメージが強かった。ちょっとスカシたトランペッットが渋い!そしてうまい!いまのところHARD SWING BOPでは高速でテンションの高いハードバップをチョイスしているが、可能ならばソロソロこのあたりの渋めのハードバップでDJイングしてみたいと思う。でもまだ無理だろうね。
●SOMETHING ELSE!/THE MUSIC OF ORNETTE COLEMAN(CONTEMPORARY RECORDS S7551)
ORNETTE COLEMAN(alto sax) DON CHERRY(trumpet) WALTER NORRIS(piano) DON PAYNE(bass) BILLY HIGGINS(drums)
ハードバップとフリージャズのはざまにある58年に発売されたこのレコードに収録されたようなジャズが個人的にはベストだ。オーネット・コールマンとドンチェリーと言ったらフリージャズだと単純に判断してはいけない。ハードバップも聴き進んでいくと色んなものがみえてくる。コンテンポラリー・レコードも聴きだしてまだ間がなく、それほどの枚数は聴いていないけれどここらあたりも深そうだ。

西海岸といえば20代の後半にサンフランシスコに1年近く滞在していたことがある。東芝の歌手を造反し辞めてから、これからどう生きようかと迷っていた頃だ。その頃のサンフランシスコはヘイトアシュベリーのアフター・ザ・ゴールド・ラッシュ、ヒッピームーブメントの廃虚といった感のある過渡の時代であったが、マクロバイオティック・フードやアーシーな世界観におおいに影響され帰国してからも埼玉の入間の米軍ハウスに住んだり色々あった。(SFでの話の続きはまたの機会に)人工派のボクにもそんな時期もあったんだ。ウェストコースト・ジャズのレーベルは今回のCONTEMPORARY以外にもWORLD PACIFICやJAZZ WEST COAST、PACIFIC JAZZなどもあるが、それも近い内に・・・。

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Comment (3)

ウエストコーストジャズには、ミッドセンチュリーモダンデザインを強く感じます。オーネット.コールマンの音楽には、ジェリー.マリガンやジミー.ジュフリーのピアノレスのバンドの影響が見えるような気がしますし、イームズのアブストラクトな映像作品からポラックが出てきたようなものだと考えると非常に納得できます。デザインという立ち位置で音楽を眺めると、ウエストコーストと今の北欧系クラブジャズには非常に共振できる部分が大きいと思います(受け売りです。スミマセン)。ちょっと前にFCQの次にDave Pell Octetを回したりしていましたし、KoopとCalude Thornhillの相性も良いと思います。

AGI Yuzuru:

辰巳クン。DJなんてやめなさい。それよりそろそろサードアルバム作る時期じゃないの? ところで、ウェストコーストの音楽とイギリスやヨーロッパの音楽には、ロックもそうだったけれどジャズにも常に共振する同じ因子のようなものがあって、それがずっとボクには謎としてあり、いまだに解けていない。知ってたら誰か教えてくれない?

マイルスは「白人の音楽は体に入って来ない。理屈じゃない」って言ってました。昔放送したBBCのドキュメンタリーで、CBSにいたランキン.アーノルドは「白人は高音を強調するが、黒人は低音を強調する」みたいなことも言ってましたね。そのあたりにも何かありそうな気がします。

個人的にはBasso-Valdambriniのやってることはベニー.ゴルソンのjazztetとほとんど同じなのに耳触りが違うのはそういう人種の相違によるミキシングやマスタリングの感性の違いとして表出しているのではないかと感じました。

アメリカの音楽とヨーロッパの音楽には説明しがたい大きな溝があるのではないかと思っています。

それは何だろうっていう感覚はずっと持っています。

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2007年04月18日 07:45に投稿されたエントリーのページです。

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