バカがつくほど溢れる情報。そして多くのひとがその海のなかで溺れている。他人に干渉されたくもないのに、他人の持っているものを欲しがり、自分の家族だけを信じて生きていて、他人に干渉しなくても幸せだろうに、他人に嫉妬する。そう、あの80年代が終わる頃、すべてが終わり、すべてが始まったんだ。バカがつくほど溢れる情報。ボクはあの頃、テレヴィや、ラジオのスウィッチを切り、書物ももう読む必要なんかないと思ったし、過去聴いてきた音楽のすべてに告別した。そのなかで、ボクはなにを聴き、そしてなにを無視し、抑制するのか、その選択によって、21世紀はすべてが決定されるだろうことに気付いた。1000册の本を読むよりも、1枚のレコードで人生は変わる、と、音楽の持つ力と、イマジネーションを拡張してくれる潜在力、身体にダイレクトにくる快楽原則をいまでも信じている。
2000年に埼玉近代美術館で開催された"Plastic Age Art and Design"展で発行されたテキストの中のボクの原稿でも取り上げたが、無限の過去を意味するeternityと、re、retellをかけあわせた造語だろうか、20世紀のプロダクト・コレクションを編集した2枚のCD-ROMと7インチシングルが収められた98年に発売された"reternity"というボックスケースは、いまの"ジャズ的なるもの"という記号に繋がるもので、洋書ショップでみつけたら、買っておかれるといいだろう。バウハウスの校舎、30年代IBMの時計、そしてドアハンドルを含む20年代からの80年代までの家具、電子工学、展示物の数々へのバーチャル・ツアー。Alvar Aalto、Vico Magistretti、およびWalter Gropiusなどの現代主義デザイナーのインタビュー、ここに収められたレトロ・フューチャリスティックなインダストリアル・デザインの数々はほんとに素晴らしい。そしてこの"reternity"で知ったストックフォルム出身でニューヨークでも活動するフリー・フォト・ジャーナリストGunilla Kinnの存在。Money Taikではアダルトサイトに関しての、女性ならではの辛辣な批判的切り口をみせている。
Comment (1)
reternityという洋書ですが、著者はRichard Pattersonです
投稿者: dari | 2007年03月17日 14:35
日時: 2007年03月17日 14:35